住野よるの作品です。
図書館勤務の20代の女性の日々のお話。
大きな事件は起こらないけれど(三歩にとっては大事件かもしれないが笑)、平凡に思える日々の流れの中にも三歩と彼女の周囲の人々の関係性が深まったり、新しい視点が身についたりして三歩自身も少し成長しているなと思える作品でした。
Audibleで聴いていたのですが、声優さんの素っ頓狂な声や間の取り方が絶妙で(さすがプロ!)聞きながら声に出して笑っちゃうこともしょっちゅう。
個人的には最後の、三歩とおかしな先輩のやりとりで、最終的に二人の距離感が縮まったところの「雨降って地固まる」のストーリーが一番好きです。
エンタメ性もあるし、しみじみ普段の生活のやるせなさやありがたみが感じられます。
作者は自分の作り出したキャラクターの中で、なれるなら三歩になりたいと話したらしいですが、私も三歩のように真っ直ぐに生きたいな、そして小さなことに幸せを感じられる人間でいたいなと思いました。
そんな私の日々の好きなことは散歩と道中見つける景色を写真に切り取ること。

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